資産運用はしなくてもいいのか?どんな人が投資で失敗する?

現代日本人は貯金体質が染み付いています。
今後日本社会が良くなる見込みは少ないとしても、給料が安定して上がっていく見通しが立たないとしても、日本人の意識はまだ貯金優先です。
ですが少しずつ「貯蓄から投資へ」の意識が広まりつつあると同時に「資産運用はしなくていい」なんて言説も目にします。
当然資産運用はどうしても多少のリスクはあります。ですが、見落としてはいけないのが資産運用しない時のリスクです。
30年給料が上がってない日本において、今後30年間給料が右肩上がりになることは考え難いです。
(参考:「失われた 30 年」と人とお金の問題-国際通貨レポート
今回の記事ではそうした「資産運用はしなくていい」の声を解説すると同時に株など資産運用で失敗してしまう人の特徴も解説します。

資産運用しないと生活が保障されない時代に

現代日本において、将来的に国が面倒を見てくれる保証はありません。
年金システムは破綻の危機ですし、今後保険料も物価も上がっていくでしょう。
日本経済は大きいですから、急に破綻するような事はないでしょうが、今後徐々に国民の生活は圧迫されていくことになるかもしれません。
しかしこの「徐々に死んでいく経済」がタチの悪いものだったりします。

日本経済は茹でガエルのようにゆっくり死ぬ

茹でガエルの話をご存知でしょうか。
カエルを熱湯に入れると驚いて逃げ出しますが、常温の水に入れて徐々に水温を上げると、逃げるタイミングを失って最後には死んでしまうそうです。
このように「ゆっくりと環境が変わる」ことに順応して、危機感とそれに伴う行動に繋げるのは難しいのです。
日本人もカエルのように、じょじょに上がる税率と、ゆっくり厳しくなる金融引き締めによってゆっくり生活が苦しくなって「やばい」と思った時には手遅れ。
なんてことになっているかもしれません。

日本も自己責任の時代に

NISA拡充、高校での金融教育など、政府の転換が何を意図しているか考えてみましょう。
それは、「自分の老後は自分で考えて行動しろよ。国は面倒見ないぞ」という意思の表れです。
今までのように、若い頃しっかり働いて年金を納めていれば、老後も面倒をみてあげるなんて事を口が裂けても言えなくなったという事。
自分の面倒は自分でみる時代が、今後どんどん進むはず。
それならば、早い段階から老後のために資産運用するべきでしょう。

「資産運用しなくても良い」なんて言われる最大の理由

それでは、こんな不安定な社会においてなぜ「資産運用しなくていい」なんて言説が流れるのでしょう?
それは、過小リスクを過度に警戒して思考停止する日本人の特性ゆえだと思っています。

みんな資産運用してないから、が最大の理由

周知の通り、日本人は横並び思考の民族です。
自分の意見がどうというより、みんなはどうしているのか。
メディアやSNSの声はなんと言っているのか。
そればかり気にしています。
資産運用において、「人と同じ事を思考停止でやる」のは完全に悪手です。
資産運用で大切なのは、自分の資産額に基づいて、どのように資産を配分するのか人の意見ではなく自分の頭で考えることだからです。
「資産運用するべきなのか」で悩んでいる日本人がするべきなのは、他人の意見がどうなのかではなく、情報を集めることに加え集めた情報をもとに自分の頭で考えることでしょう。

小さなリスクに怯えて大きなリスクを見逃す日本人

日本人は小さいリスクを過剰に恐れる傾向もあります。
例えば先の感染症が流行りはじめた時、日本人は他国と比べてとても少ない感染者数にもかかわらず、国の活動をストップする時期が続きました。
少しでも感染者がいるなら動くべきではない、という「ゼロリスク思想」の強い民族だと思います。
その思想が、日本人の資産における貯金の割合が大きい理由でしょう。
金融投資で資産額が目減りするリスクを負うくらいなら、キャッシュのままで持っておきたい、という考えにいたるのです。
しかしここでもやるべきなのは、適切に正しくリスクを試算して、リスクをこえるメリット、将来的な成長が見える分野には投資する行動です。
小さな目先のリスクを過度に警戒して動きを止めてしまうのではなく、正しい資産運用で将来的な成長を獲得しましょう。

資産運用を手堅く成功させるコツ

資産運用しなくていいなんてことが言われる背景は、資産運用したうち大部分の人が失敗しているからです。
それならば、資産運用を手堅く成功させれば良いだけの話。
どうすれば資産運用が成功するのか、そのコツを解説します。

投資判断などで人の言いなりにならない

投資判断をくだす上で知識のない人はまず、知見のある人に助言を求めます。
助言を求めること自体は良いのですが、問題は1から10までその人の言いなりになってしまうことです。
株や金投資、仮想通貨や不動産など、それぞれの金融商品におけるメリットデメリットをしっかり理解した上で、資産運用の方向性を自分の頭で考えて決めましょう。
あくまで他人の意見は参考程度と思っておいてください。

まずは少額から投資する 初心者がやりがちなのが「一括投資」です。 知識もないのに、個別株に自分の全財産投入するなんて人がいますが、それはリスクが高すぎです。 株価などの資産価値は、上下するのが基本です。 今後上がるのか下がるのか、おおよそで予想はつきますが確実なことは誰にも言えません。 たとえ投資の神様ウォーレン・バフェットだって、はっきりとしたことは言えないはずです。 そのため価格が上にいっても下にいっても良いように、投資時期をずらして行いましょう。 それも、まずは様子見として少額の投資が低リスクだと言われています。

詐欺に騙されず資産を守る

資産運用には、詐欺がつきものです。
そこには多くのお金が動くからです。
お金を増やす資産運用と同じくらい、今ある資産を減らさない「資産防衛」も大切です。
詐欺師はたいてい都合のいい魅力的な言葉を並べて誘惑してきます。
「短期間で10倍」
「ノーリスクで爆益」
「絶対儲かる」など。
基本的にリスクのない投資はありません。
例えるなら「運動も食事制限もなしで絶対痩せるダイエット」のようなものです。
そんなことは基本的にあり得ません。
詐欺に騙されて、資産を失ってしまうことのないようにしましょう。

景気動向、資産額の上下に振り回されない

投資をはじめるとわかりますが、たとえ少額でも資産額がマイナスになっているのを見るのはストレスです。
投資すると必ずと言っていいほど含み損を経験しますが、このストレスに耐えられない人が持っていた資産を売却して、まだ資産運用をしてない人に対し「資産運用はしなくていい」などと言うケースが多いです。
とはいえ、ある程度の期間投資するなら、この「資産額が目減りする状況」は逃れることができません。
どんな投資家でも、含み損のストレスを感じているはず。
つまりこの「資産額が減る状況」は必ずあると把握した上で、多少下がっても長期で右肩上がりの成長を見せる投資先を選らんで投資しましょう。

株など資産運用で失敗する人には特徴がある

資産運用はしなくていと言っている人の多くが過去資産運用で失敗しています。
自身の苦い経験があるから、他人に警告を鳴らしてくれているのですから、ある意味親切な人といえます。
とはいえ、資産運用はやりようによって大きな失敗なく、長期でみれば成功する場合がほとんどのはず。
それではどんな人が株式投資など資産運用で失敗しているのか、失敗する人の特徴を考えてみましょう。

目先の欲に振り回される

投資に手を出した人のほとんどが「お金持ちになりたい」と考えているものです。
それも「すぐに」。
しかし、ウォーレン・バフェットはジェフ・ベゾスとの会話の中で次のような言葉を残しています。

「ゆっくり金持ちになりたい人はいないよ」

多くの人がバフェットのような手堅い投資をせずに、リスクの高い投資ばかりしているのは、「すぐにお金持ちになりたい」と思っているからです。
長期でゆっくりお金持ちになること。
これこそが資産運用の根幹であり、大前提です。

他人ばかり気にして投資する

SNSを見てみると、株式やFXなどで「◯億儲けた」等の声が目につきます。
ですがその他人がいくら儲けたなどの声は、あなたの資産運用においてまったく関係ありません。
儲けた人の声が気になる気持ちはわかりますが、あまり気にすることなく自分のやり方を貫きましょう。
下手に儲けた人の声を参考にしすぎると、いつの間にか声の主の誘いで詐欺に引っかかってしまうなんてこともあり得るのです。

資産運用しなくていい、は間違い

今回は「資産運用しなくていい」の声に反論しました。
資産運用はするべき、というより今後資産運用せず給与所得だけで暮らしていくのはかなり厳しい時代ですから、皆資産運用についてもっと本気で考えるべきでしょう。
資産運用しなくていいの声に惑わされることなく、他人の声に騙されず自分の頭で考えて投資を行ってください。

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